O SLOW LIFE

オスロでの生活の中で感じたことを書きます。

ノルウェー人、謝らない

久しぶりのブログがまた若干グチですが、前々から思っていて最近更に思うことが連続して起きたのでブログに書きたいと思います。

 

それは、ノルウェー人謝らない件について。

 

1つめの出来事は通っているヨガスタジオにて。

私は7時の朝ヨガのクラスによく通っているのですが、イースター休暇前のとある日、7時のクラスにサインアップしてクラスが始まる20分前にスタジオに到着したところ、スタジオのドアが閉まっていて、外で何人か待っていました。

 

通常ならクラスが始まる30分前にスタジオのドアがオープンするのに、鍵が閉まっていて中には誰もいない様子。

待っている他の人も理由はわからず、恐らくインストラクターが寝坊しちゃったのかな?と話しながら待ったけれど、7時を過ぎても結局誰も来ないので諦めて帰宅することに。

 

開催されるべきクラスが開催されず、当然サインアップした人は外で待たされたんだから何かしら説明と謝罪のメールが来るかなーと思っていたのですが、何も連絡は来ませんでした。

イースター明けで久々にヨガに行った時、その日のインストラクターに聞いたところ、どうやらインストラクター間の連絡ミスで、誰もその日に教えることになっていなかったのにクラスが設定されてしまっていたとのこと。

 

その件について何も連絡が無かったんだけど、、、と言ったところ回数券で通っている人にはシステム上消化されてしまった分の回はちゃんと保証される旨の連絡が行ったんだけど、私の場合は通い放題のプランのため「失ったものは何もない」と見なされ、連絡が来なかったみたい。

 

え、でも3月末と言えど朝6時台の寒い中、20分以上も待たされたんだけど・・・と言ってみたものの、「インストラクター間のミスコミュニケーションだったの。」の一言でSorryは一切なし。

 

2つ目の出来事はイースター期間に、正確にはノルウェーの国境を超えて、スウェーデンにてだけどまあ文化的には似ているので・・・。

義母の別荘の近く(と言えど高速使って車で20分以上)の電気屋さんでヘッドフォンを買ったんです。

 

前々から性能の良いヘッドフォンを買いたいなーと思っていて、たまたまふらっと入った電気屋さんで通常4万円以上するヘッドフォンが、元展示品という理由で3万円で売られていたんです。家でスピーカーを使っているB&Oのもので、とても性能が良いメーカーだし、デザインも気に入って購入しました。

 

家に帰っていざ使ってみようとしたところ、電源が入らない!充電しようとしても、赤く点滅しない。おかしいと思ったところ、バッテリーが入っていないではないか!

Bluetoothのヘッドフォンなので、バッテリーが無いと基本的に使えません。(コード繋げば使えるけどそれじゃあBluetoothの意味ないし・・・。)元展示品だし、どっかのタイミングでバッテリーを外したままきちんと確認せず梱包してしまったようです。

 

店までは高速使って車で20分だし、色々買い物したあとだったので、面倒だけど仕方ないのでお店に戻りました。

レジで要件を伝えたところ、店のはじっこにあるサービスセンターに行ってくれと言われました。

サービスセンターでしばらーく待たされた後要件を伝えて、スタッフが一通り中身を確認して「返品できます。」と。商品に欠如があったのに、ごめんなさいは一切なし。

 

せっかく購入したんだし、バッテリーはノルウェーで購入するからバッテリー分だけ返金してほしいと言ったところ、あれこれ調べたり上司と確認したりで、結局ノルウェーで売られている最安値の分だけ返金してくれることに。(後日正規店で買ったら返金された分より1000円以上高かったけど・・・!)

 

一応「家まで一度帰った後に、車でわざわざ20分以上かけてここまで来たんだけど」とさらっと伝えてみたものの、Sorryの一言はありませんでした。

 

かなり時間かかったし、まあ対応してくれたスタッフは一生懸命やってる感は伝わってきたんだけどね・・・。

 

ヨガの件も電気屋の件も、日本人の普通の感覚ならごめんなさいの一言くらいはあっても当たり前だと思いますよね?

私、全然クレーマーじゃないし、むしろ優しいお客さんだと思いますw

 

多分ヨガの件も電気屋の件も、彼らの根本にあるのは「自分のせいじゃない」って考えなんですよね。

確かにヨガクラスが開催されなかったのは、たまたま私が聞いたヨガインストラクターのせいじゃないし、バッテリーが入っていなかったのは電気屋のサービスセンターのスタッフのせいでもないんだけど、その被害(って言うと大げさだけど)を与えた側に属している人間として、謝罪するのが当たり前だと日本人の感覚では思うのですが、ノルウェーでは違うみたいです。

 

加えて、「起きたことは仕方がない」って考えがノルウェー人にはあります。だからそのことについて怒っても仕方がないし、謝っても何かが変わるわけじゃないって思っているんです。

 

ノルウェーで働いている者としてそれで助かることもあります。

例えば私が働いている店で、スタッフがコートの修繕をお客様から承ったんだけど、そのままそれを忘れて放置してしまっていて、2ヶ月以上経ってからお客さんから「1ヶ月位でできるって言われたのに何も連絡が来ない。」と電話がありました。

 

しかも電話を受けた私はなんのことかさっぱりわからないから、店舗スタッフ全員に聞いてコートを大捜索。それから工場に送って修繕になるので、本来なら1ヶ月弱でできることを3ヶ月待たされるんです。

 

日本だったら、忘れてしまったスタッフは上司に怒られると思います。でもこちらでは上司は工場になるべく早く仕上げてもらうように連絡をしていたけど、放置してしまったスタッフを怒ったり注意することはありませんでした。起きてしまったことは仕方ないし、忘れてしまったのだってわざと忘れたわけじゃないから。

 

でも追加で2ヶ月待たされることになったお客さんは、まあ不満そうな感じではあるけど、怒ったりすることはありません。

 

働く側にいるとこういうノルウェー人の考えに助かることもあります。

日本だと、店や企業に過失はないのに何かにつけてクレーム言ってくる人にでも、きちんと対応しなきゃいけないし謝罪してへつらうから、働く側にとってかなりストレスになることもあります。

コールセンターで働いていた友人が毎日怒鳴りつけてくる人がいて精神的にかなりダメージを受けていることもありました。

 

でも日本で社会人として働いているときに、謝罪してことがうまく済むなら謝ればいいじゃん、と思ったんです。金銭的に補償するとかは別だけど「ごめんなさい」と一言謝って失うものは何もないですよね?

特に、自分でなくても自分が属している側の過失で実際に相手方に被害を与えてしまったときは、被害を与えられた側としては「ごめんなさい」の一言で気持ちがおさまることはありますよね?

 

でもノルウェー人は謝ったら負けとでも思っているのか!という位に頑なに謝りません。w 付き合った当初は夫とそのことで喧嘩することもありました。(今は学習してごめんねってすぐ言ってくれますw)

 

私が働き始めたとき、前任の人から引き継いだときにちょっと炎上していた案件がありました。確かに前任の人の直接的なミスではないんだけど、工場での諸々(+前任がその件をフォローアップしていなかった)ためにお客様が受け取る注文をかなり待たせてしまっていました。

 

お客様(ノルウェー人じゃなくてドイツ人だった)は使いたい用事に間に合わなかった!!とかなりご立腹でメールを送って来たところで私が引き継いだんだけど、私が謝罪の低姿勢でメールを書いたところ、「うちのせいじゃなくて工場のせいなのに謝るなんておかしい!!」と言う前任(ノルウェー人女性)と「確かに工場はうちの会社ではないけどうちの委託先の工場だし、お客さんから見たら約束した期間にデリバリーできなかったのはうちなんだから関係ないよね?」という私の意見でかなり揉めました。そして最終的にわかりあえなかった。w でもうちのせいじゃないと主張し続ける前任の女性との度重なるやりとりの末、超ご立腹だったお客様は私が一通メールを送ったら怒りはすっかり収まりましたよ!

 

まあ、どっちが正しいとは言えないと思います。

頑なに謝らないノルウェー人と、謝りすぎな日本人。

もう少しノルウェー人が謝ってくれたら心安らかに暮らせそうです。w

長文で失礼しました!